はじめに
みなさん、こんにちは。ビー玉です。
COVID-19.新型コロナウィルスに対してWHOがパンデミック宣言をしました。
すでに多くの国で発症し死亡者が出ていたのにかかわらず、このタイミングでのパンデミック宣言。
じゃあパンデミック宣言ってなんなの?と疑問に思ったのでいろいろと調べてみました。
パンデミックとは
パンデミックは感染症の世界的な大流行を指す言葉です。
WHOは2009年に新型インフルエンザに対してパンデミックを宣言しています。
今回、コロナウィルスに対してパンデミック宣言が出されましたが、コロナウィルスに対してこの表現が使われたのは初めてとのことです。
覚えている方もいるかもしれませんが重症急性呼吸器症候群SARSや中東呼吸器症候群MERSもコロナウイルスです。
今回のパンデミック宣言、すでに決められた基準に基づいた表現ではありません。
コロナウイルスに対しては宣言をするための手続きは定められていないみたいです。
2009年に新型インフルエンザに対して使われた当時の基準は6段階。
2013年に4段階で警戒する新たな基準を発表しました。
あくまでもインフルエンザを警戒するための基準であり、今回の新型コロナウイルスにこの基準は使われていません。
ですが、今回の宣言に当たり考える材料になりそうなので、この2009年の6段階、2013年からの4段階の基準を参考に見てみたいと思います。
WHOパンデミックインフルエンザフェース2009
フェーズ1: 動物の中で循環しているウイルスがヒトにおいて感染を引き起こしたとの報告がない段階。
フェーズ2: 家畜または野生の動物の間で循環している動物のインフルエンザウイルスが、ヒトに感染を引き起こしたことが知られ、潜在的なパンデミックの脅 威であると考えられる段階。
フェーズ3: 動物インフルエンザまたはヒト-動物のインフルエンザの再集合ウイルスが、ヒトにおいて散発例を発生させるか小集団集積症例を発生させたが、 市中レベルでのアウトブレイクを維持できるだけの十分なヒト-ヒト感染伝播を起こしていない段階。
フェーズ4: ”市中レベルでのアウトブレイク”を引き起こすことが可能な動物のウイルスのヒト-ヒト感染伝播またはヒトインフルエンザ-動物インフルエンザ の再集合体ウイルスのヒト-ヒト感染伝播が確認された段階。
フェーズ5: 1つのWHO地域で少なくとも2つの国でウイルスのヒト-ヒト感染拡大がある段階。
フェーズ6: (パンデミックフェーズ): フェーズ5に定義された基準に加え、WHOの異なる地域において少なくとも他の1つの国で市中レベルでのアウトブレイクがある段階。
パンデミックピーク後: ピーク後の期間は、パンデミックの活動が減少していると思われることを表すが、さらに別の流行波が発生するかどうかは不確かであり国々は第 二波に備える必要がある段階。
パンデミック後: インフルエンザ疾患の流行は季節性インフルエンザで通常見られる水準に戻る段階。
引用”https://www.who.int/csr/disease/swineflu/phase/en/“
引用”資料WHOにおける新型インフルエンザのパンデミックフェーズ改訂に伴う新型インフルエンザ等対策政府行動計画等の変更について”
しかし実際には、新型インフルエンザに感染しても軽症に済むことが多いことに加え、多くの人が医療機関に殺到することで社会的混乱を引き起こしました。
この教訓を踏まえて4段階の新基準を策定しました。
WHOパンデミックインフルエンザフェーズ2017
パンデミックとパンデミックの間の時期(Interpandemic phase): 新型インフルエンザによるパンデミックとパンデミックの間の段階。
警戒期(Alert phase): 新しい亜型のインフルエンザの人への感染が確認された段階。
パンデミック期(Pandemic phase): 新しい亜型のインフルエンザの人への感染が世界的に拡大した段階。
移行期(Transition phase): 世界的なリスクが下がり、世界的な対応の段階的縮小や国ごとの対策の縮小等が起こりうる段階。
引用”WHO PANDEMIC INFLUENZA RISK MANAGEMENT2017″
引用”資料WHOにおける新型インフルエンザのパンデミックフェーズ改訂に伴う新型インフルエンザ等対策政府行動計画等の変更について”
さいごに
今回のパンデミック宣言。
この宣言によってWHO加盟国に新たな対策を講じる義務などは生じません。
各国にウイルスの封じ込めを諦めることなく、対応の強化を促す狙いがあるとのことです。
今後、世界はどうなっていくのでしょう。
このグローバルな時代。感染拡大も速いですが、人との助け合いの連鎖も速いと信じたい。
これをきっかけに、多くのことが変わっていくといいなと思う。